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ラフダイヤモンド(10)

ダイヤモンドの魅力:その2 硬度 地球上でもっとも硬い石

8億年以上昔、地球のもっとも活動的だったときに、安定した炭素の原子同士が、高温と高圧の条件下で奇跡的に結び付き、結晶化しました。 その安定度は、どんな酸やアルカリにも影響されにくいほどですが、同時に、他のどんな石も傷つけ、鉄などの金属にも傷をつけるほどです。

まだ文明と文化が発達していなかった、古代の人間が、この石に初めて接した時は、その神秘的な力に畏敬の念をもったことでしょう。「何物にも侵されない・強いもの」は、そのまま権力者や王の象徴ともなったことは当然のことなのです。

では、その硬さとはどうなのでしょうか。 ダイヤモンドの硬度(モース硬度)は、AとBを互いにこすり合わせ、傷ついたほうがBであった場合、硬さは A>Bということになります。

宝石の硬度を表わすグラフ 図1:宝石の硬度

ダイヤモンドの硬度を最高値の10と決め、その次はコランダム(ルビー、サファイヤ)が9になります。最高の硬度10から1まで、その「順番を決めたのがモース硬度になります。

もうひとつの指標、より近代的に測定するのが、ヌープ硬度。硬さの順番はモース硬度と変わりませんが、硬さの比率を表すことでイメージが伝わる硬度です。その結果が図1の棒グラフ。ダイヤモンドが、単に順番ではなく棒グラフで表わされた時に、他の宝石類に比べて「圧倒的に硬いもの」だということがよくわかります。

毎日身に付けていても、他の宝石類と違って、ゴミやほこりに強く、何かに当たっても傷つくことはないといってもよいでしょう。洗剤や化粧品など薬品類に接しても、ダメージはありません。ゆえに、「ダイヤモンドは永遠の輝き」。

磨かれて美しい輝きを放つダイヤモンドは、いつまでもいつまでも、「出会った時(メモリー)」のその思い出を変わらずに残し続けます。 現代の王様たち(女性たち)の期待を裏切らず、愛の証(ダイヤモンド)が永遠の持続となることを約束してくれるのです。

筆者:吉田良(株式会社ヨシヨシ

ラフダイヤモンド 連載コラム

第13回 ローズカット オールドタイプ
第12回 ダイヤモンドの魅力:その3 美しさ 光の中の秘密
第11回 ダイヤモンドはどこで採れるのか?なぜ日本ではとれないのか
第10回 ダイヤモンドの魅力:その2 硬度 地球上でもっとも硬い石
第9回 ダイヤモンド原石とカット(形・シェープ)
第8回 ダイヤモンドの魅力:その1 希少性 その価値は世界共通
第7回 ダイヤモンドは宝石の中の王様
第6回 ダイヤモンド 美しさの秘密
第5回 ダイヤモンドは永遠の輝き
第4回 ダイヤモンドは地球の中から生まれた
第3回 ダイヤモンドの遥かなる旅
第2回 このダイヤモンドは、「唯一のもの」
第1回 ラフダイヤモンドについて

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